私に恋する可能性



「…」


1人で勝手にほんわかしている私を前に動かなくなってしまった蓮斗くん


「蓮斗くん?」


「宝物って…多岐のこと?」


「んー…そうですね、多岐くんとの思い出的な?」


だいぶクサイこと言ってるけど嘘じゃないもん

私の大切な思い出だ


「私だけの秘密です」


ふふっと笑いをこぼす



「ふーん」


私のことをただ見ていた蓮斗くんが少し表情を変えた

一瞬走った悪寒のような何か


「やっぱり可愛いねー」


?


「えと、ごめん。今なんて言いました?」


気のせいかな?


「可愛いねって。花火大会の時も思ったんだけどすっげぇ可愛い俺のタイプ」


にっこり素敵な笑顔で微笑んでくれる美男子


あー…


え?



「一目惚れってすることあるんだね」


笑った顔を少しも変化させずに淡々とそう言う


「な、何言って…」

「びっくりしたー?」

「え…と」


ちょっと待って今脳みそが理解することを放棄してる

全く話が飲み込めないんだけど


「一目惚れ?」

「うん」

「誰が?」

「俺が」

「誰に?」

「君に」


…


え?


にっこりと笑った顔を変えない蓮斗くん



えっと…


はい?



< 120 / 270 >

この作品をシェア

pagetop