熄えないで
「図星ですか?」
「なんで…」
「先輩、一人の時はいつも奥のカウンター席に座ってるのに今日はテーブルを場所取ってるみたいだったから。待ち合わせか何かかと思ったんですけど」
どうやら、吉乃くんは私が図書室に入って来た時から気づいていたみたいだ。
彼の言葉に小さく頷くと、「先輩」と名前を呼ばれた。うつむきがちになっていた顔を上げる。
「会って何するんですか?」
「…テスト勉強」
「ふうん。それ、先輩から誘ったんですか?」
「違うよ。私が昨日 連絡全部返さなかったから、心配してお昼に教室に成川くんが来たの。話の流れで今日の放課後が空いてるって言ってて、…それで、」
「ふうん。つまり会うのがホントは嫌だってことですよね」
「わざわざはっきり言わなくてもいいよ…」と力なく言えば、吉乃くんは「とか言って先輩も正直ですね」と言って笑った。