狼の愛したお姫様
二度目はないはず。
帰ったら遥たちにはもう会えない。
だから私は…───
『お前を愛してやれんのは俺だけだろ?』
私を、愛してくれるのは…
「怜、だけ…?」
ほんとにそう、なのかな。
私には怜しかいなくて、怜には私しかいないのかな。
「……………」
おかしくなってしまったのかな、私も。
『叶望、今までの事は謝る。だから…頼む。帰ってきてくれ。』
そんなに懇願されると、遠い遠い昔の事を思い出してしまう。
「怜…」
『叶望、今どこに───』