この広い世界で君と出会い、恋に落ちて。


「まあなんか言われたらいっていいから。俺に脅されたって」


その言葉に首を振る。


「いえない。脅されたなんて」

「じゃあ、なんていうの?付き合ってますっていうわけ?」

「それは...」

「無理だろ。お嬢様には」


その言葉に、全身が熱くなった。


「どうして、それ!」


なんで?なんでお嬢様って知ってるの?

最初から、知ってたの?

でも、どうして?

わたし一言もいってないし、藤宮って名前だってそんな珍しいとも思わないのに。

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