白球と最後の夏~クローバーの約束~
 
彼女たちの中の“マネージャー”のイメージはどういうものかは分からない。

分からないけど、実際のマネージャーは、けして華やかなわけでもないし、大変な仕事だってたくさんある。

ことわたしに関しては、近くにいるけどそうでもない、関わりが強いようで実はそうでもない・・・・そんな感じなんだけどな。


夏の予選が終わるまでは、どうか平和に何事も起こらず過ごせますように・・・・。

ちょうど窓辺から見えた、青空を大きなキャンバスにしていくつも白い線を描く飛行機雲に、そうお願いをした。





ココちゃんが断言した、稜ちゃんの“やきもち”・・・・。

お昼休みに見た、あの女の子たちの“やきもち”・・・・。


稜ちゃんのほうは本当にやきもちなのかどうか分からないけど、女の子たちのほうは、確かにやきもちだった。

わたしには絶対に出せない強い想い・・・・それが、少し怖くもあり、同時にうらやましくもあった。

わたしみたいに隠すんじゃなく、ぶつかっていくその姿勢。

・・・・すごいと思った。



そんな午後だった──・・。
 

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