白球と最後の夏~クローバーの約束~

ふたりの・:*:・゚☆

 
次の日もバケツをひっくり返したような大雨で、朝から薄暗い一日だった。


昨日の今日でうまく気持ちを切り替えるなんてできなくて、ココちゃんの前では、なんとか平静を装って“普段通りのわたし”で過ごした。

岡田君にラブかもしれないココちゃんに昨日のことを話せるわけもなく、あのときのほっぺの感覚をかき消すことに専念していた。



─・・

──・・・

───・・・・



そして、いよいよ放課後。
部活の時間になった。


ココちゃんといつも通りにバイバイして、部活に向かう。

でも、わたしの足はなんとなく足取りが重い・・・・。

今日も岡田君と顔を合わせることが少しだけ嫌で、それで自然と足が重くなっていた。


稜ちゃんに『明日渡してくれればいいから』と言われたてるてる坊主は、校舎では渡す機会もタイミングもなくて。

部活が始まるまで待って、部室で渡そうと思っていた。

それなのに、そういう目的があっても“もし岡田君が部活に来なかったら・・・・”と考えると、部室までの距離もなかなか縮まってはくれなかった。
 

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