白球と最後の夏~クローバーの約束~
 
布団に入る前に、向かいの稜ちゃんの家をカーテンの隙間から覗いてみる。


「稜ちゃん、今頃作戦考えてるのかなぁ。わたしのデータブック、役に立ってるかなぁ? 向こうのチーム、強いからなぁ・・・・」


わたしの部屋の向かいは、ちょうど稜ちゃんの部屋。

そこから、緑色のカーテンを透けて部屋の明かりが道路にぼんやりともれていた。

閑静な住宅街に住むわたしたちの家、ちょっと離れたご近所さんの家も、どれも似通った造りになっていて。

だから、わたしの部屋からは稜ちゃんの部屋が見える。


「頑張ってね、稜ちゃん。今年最初の練習試合、勝って自信つけようね」


そうつぶやいて、ゆっくりとカーテンを締め切った。

布団に入るとすぐに眠気がやってきて、稜ちゃんのおかげですごく幸せな気分で眠りにつけた。










いっぱい、いっぱい、いーっぱいありがとね、稜ちゃん。

今日だけは、稜ちゃんと幼なじみでよかったなって思うよ・・・・。
 

< 76 / 474 >

この作品をシェア

pagetop