飴玉ひとつ、メロウ味
〈3日目〉
私は、今言われた言葉を理解するのに、数秒かかった。
「は......?」
「だから、今日はキスする事。これが勝負」
頭が追いついてくれない。
キスって、あのキス?
唇を付ける......?
一気にハードルが高すぎる。
すでに、私の顔は真っ赤になっているだろう。
だって、キスなんてした事ない。
「やらないなら、凛の負けだけど?」
「っ......、やる、やればいいんでしょ!」
勝負を出されたら、やるしかなかった。
勢いに任せるしかない。
もう、なるようになれ。
私はそう決意して、椅子に座っている拓海の頬に一瞬触れるキスをした。
「っ.....」
「こ、これでいいでしょ」
恥ずかしすぎて、顔が見れない。
頬とは言え、キスするなんて初めてだ。
「な、何言ってんの?キスって言ったらここだから」
そう言って指さしたのは、あろうことか、唇だった。