君との想い出が風に乗って消えても(長編)



 加恋ちゃんと手をつないで歩く道。

 そこには穏やかな時間が流れている。

 穏やかな時間が流れている僕と加恋ちゃんのすぐ横をカップルが通り過ぎる。

 今、僕と加恋ちゃんの横を通り過ぎたカップルから見ても、僕と加恋ちゃんも一組のカップル。

 そして、カップル以外にもいろいろな人たちがいる。

 親子連れや友達同士、外回りをしているサラリーマン、ベンチでゆっくりと座っているお年寄り、犬を散歩している人、他にもいろいろな人たちがいる。

 僕と加恋ちゃんは、その中をゆっくりと歩いている。


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