激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
いつになく饒舌だった彼女を送り届けたあと、すぐさまスマホを取り出して電話をかける。
もちろん相手は紬だ。


「もしもし、今どこ?」

『太一さんのマンションです』

「すぐに会いたい。抱きたい、紬」


猛烈に抱きたくてたまらない。
狂おしいほど愛しい彼女を。


『酔ってるんですか?』


照れた声が聞こえてくるが、酔ってもいないし大真面目だった。


「ううん。ただお前が好きなだけ。紬、愛してる」


こんなの柄じゃないなと思いつつ、あふれ出てくる気持ちを抑えられない。
紬と一緒にいると、取り繕った仮面なんてすぐにはがされてしまう。


『私も、愛してます』


今、なんて言った? 

恥ずかしいのか、彼女はこういうことはあまり口にしてくれないのに。


「待ってて。今行く」


俺は電話を切ると、すぐさまタクシーを捕まえて自宅へと向かった。
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