激愛～一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい～

「大きな仕事が入ってしまって、しばらくはバタバタしそうなんです。でも、必ず連絡しますから、また会っていただけますか？」

「わかり、ました」


彼の言葉に熱を感じるので、そう答えていた。
おもしろ半分にお見合いをしたわけではないと伝わってくるからだ。


「名残惜しいですが、それでは」
「はい。お気をつけて」


彼はにこやかに微笑み、タクシーで去っていった。



私は部屋に入ると、しばし放心タイム。


「まさか……」


あんなすごい人がお相手だとは思ってもいなかったから緊張したけど、身構えたほど世界の差を感じなかった。

彼との話はとても楽しくて、ずっと笑顔でいられた。


「そうだ」


私は聞いたことがない彼の勤務先をスマホで検索し、絶句した。


「アドバンスファーム……。え！」


【世界四大コンサルタントのひとつ。実力次第ではマネージャーで年収二千万に達することも】