激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
私は買ってもらったばかりのコートを彼にかけてから、続きを見ていた。


「はっ」


エンドロールが流れ、観客が立ち上がり始めると彼はようやく目覚めた。


「ごめん。俺、最低だ」


焦る彼に笑いそうになる。


「ふふふ。おもしろかったのに、残念ですね」

「せっかく重森さんと同じものを楽しめる時間だったのに。本当にごめん」


映画の内容より私との時間を無駄にしたことを悔しがっている様子に、胸がキュンと疼く。


「疲れているんですよ。ずっと出張だったんですよね?」


時差ボケもあるだろうし。


「まあ、それはそうだけど。そんなの言い訳にならない」


反省しきりの彼が不憫になる。


「無理ばかりしているとつらくなりますよ」
「そう、だね。重森さんは無理してない?」
「ん?」


どういう意味?


「俺と一緒にいて、つらくない?」
「つらかったら、ここにいません」


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