氷の美女と冷血王子
「こんな時間まで残っていたのか?」
どのくらい時間が経った後だろう、専務が私を見下ろしながらいつもの口調で聞いてきた。
私は今日、専務に文句を言いたくて残っていた。
今回の件は河野副社長を弾劾できるチャンスだったのに、なぜそれをしなかったの?
なぜ私をかばって、河野副社長を許すようなことをしたの?
なぜ私に、何も言わないの?
そう言って問い詰めるつもりだった。
しかし、専務の疲れきった表情を見てしまったら文句なんて言えない。
「どうした?」
そう問いかける声はいつもより優しい。
「私のせいで、河野副社長に脅されたんですよね?」
「・・・」
返事は返ってこなかった。
でも、これは肯定って事。
「離してください」
さっきからずっと抱き合ったままだった体を、そっと押し戻す。
「イヤだ」
専務はギュッと回した腕に力を込めた。
どのくらい時間が経った後だろう、専務が私を見下ろしながらいつもの口調で聞いてきた。
私は今日、専務に文句を言いたくて残っていた。
今回の件は河野副社長を弾劾できるチャンスだったのに、なぜそれをしなかったの?
なぜ私をかばって、河野副社長を許すようなことをしたの?
なぜ私に、何も言わないの?
そう言って問い詰めるつもりだった。
しかし、専務の疲れきった表情を見てしまったら文句なんて言えない。
「どうした?」
そう問いかける声はいつもより優しい。
「私のせいで、河野副社長に脅されたんですよね?」
「・・・」
返事は返ってこなかった。
でも、これは肯定って事。
「離してください」
さっきからずっと抱き合ったままだった体を、そっと押し戻す。
「イヤだ」
専務はギュッと回した腕に力を込めた。