死んでもあなたに愛されたい


びよーん、とほっぺを横に強く伸ばされた。


ちょっと痛い。

けど、魁運の指に遊ばれて朝から恐悦至極!
もっとむにむにしちゃってくだせえ!




「俺は元々、白髪なんだ」




白い髪と書いて、ハクハツ?

シラガと呼ばずに?


生まれつき、白髪!?




「か、魁運に、海外の血が……!?」


「さあ? どうなんだろうな。捨て子だったらしいから、俺にもよくわかんねぇ」




魁運が、捨て子……?


おじ様の養子であることは前に聞かせてくれた。

しかし、その経緯は知らないままだった。



幼いころ、捨てられたはずの子ども。

ひねくれてもおかしくない。


それでも彼は、こんなにすてきな人間として真っ直ぐ成長したのだ!!



成長過程を想像するだけで泣けてくる。

あたしの個人的趣向に偏った想像だけど。


だとしても泣ける! ティッシュ1箱よゆうで使い切る!


いい子に育ったね、魁運ちゃん~~!!




「俺が呪われてることを誰もかれも信じたのは、この髪色のせいなんだ」


「え……」


「ガキんときは、かっけーって言う稀有なヤツもいたけど、大半はバケモンみてぇだって忌み嫌ってた」



< 123 / 329 >

この作品をシェア

pagetop