死んでもあなたに愛されたい
後悔してる。ものすんごく!
「お、俺、行ってくる!」
「え!? 行くってどこに!?」
「俺のせいで、ひとみ、出て行っちまったんだ! だから追いかけて、謝らねぇと……!」
立ち上がろうとしたら軽いめまいを起こした。
ふらついた俺を支え、親父はやさしく制止をかける。
「今すぐは無茶だよ。3日間まったく栄養を取っていないんだ。貧血で倒れるのがオチさ」
「だけど……!」
「落ち着きなさい。わたしもひとみちゃんのことは心配だが、魁運、おまえのことも心配なんだ」
そう言われたら、何も言い返せねぇよ……。
親父の目の下にもクマがあった。
たぶん親父も不安にさせちまってたよな。
「まずはごはんだ。しっかり食べて、元気をつけてから、迎えに行ってあげなさい」
「ん、わかった!」
「いい返事だ。ごはんを持ってくるから、横になって待ってるんだよ」
俺の頭をくしゃくしゃっと撫で、親父は部屋をあとにした。
いつまで子ども扱いするんだよ。
……まあ、別にいいけど。
呪いの正体が本当は実母なんて、正直すぐには実感を持てない。
やっぱり俺の親は、親父だけだ。
親父に見守られて、ひとみと笑い合って。
それが俺の世界だ。
大切すぎるくらい大切な家族だ。