オオカミ社長と蜜夜同居~獣な彼の激しい愛には逆らえない~

◇◇◇◇◇

幸せすぎて怖い。子どもの頃から大好きだった一慶と心も体も繋がり、その腕にしっかりと抱きしめられている現実にクラクラする。
甘くも淫らな時間を過ごしたシーツの上で、美紅は一慶とぴったりと寄り添い、乱れた呼吸を少しずつ整えていた。

髪を撫でる一慶の手がときおり美紅の背中に触れ、くすぐったさに身をよじる。


「いっくん、ひとつ聞いてもいい?」
「ああ」


美紅が見上げると一慶は少し枯れた声で答えた。


「このベッドを買ったとき『願掛けだ』って言ってたでしょ? それって……」
「美紅とこんなふうにいやらしいことをできるようにっていう願掛け」
「なっ、なにそれ。いっくんのエッチ!」


思わず彼の胸をペチンと叩くと、一慶はその手に指を絡めた。


「男はみんなそういうもの。そういう美紅だって、はじめての割にすごい乱れてたけど?」
「それは……! ……もうっ、いっくんの意地悪!」
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