虹の彼方へ～幸せの再会～
「受付から連絡があって、蓮の婚約者だと言って来ているらしいです」

「桐島さん、直ぐに社長に伝えて折り返します」と慌てて電話を切る。

田中はノックも忘れ社長室に入る。
社長は、ちょうど電話が終わった所だったが、田中が突然飛び込んで来たことに驚く。

「社長。大変です」

「どうした？落ち着け」

「落ち着いていられません。以前、日比谷アナの婚約者と言って騒動を起こした方が現れたそうです」

「は？日向飲料の？今更何をしに？」

「わかりません。受付で婚約者と名乗られているそうです」

「日向社長に連絡する」と電話を手に取った。


「日向です！」

「日向さん、東都テレビの藤木です」

「藤木社長。すみません、少し取り込んでまして」

「娘さんの事です」

「！！娘がどうしました？」

「今こちらの受付に来られて、日比谷の婚約者だと名乗ってるそうです」

「すみません。すみません」と申し訳ないという気持ちが伝わってくる。

「説明していただけますか？」

「わかりました。ただ、そちらに向かいますので、日菜子を先に引き取らしてください」

「わかりました。お待ちしております」








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