異世界で女嫌いの王太子に溺愛されてます。
必死に訴えるユーリを見ていると、ルイス様のことは興味すら抱いていないことが窺える。彼女は今、心細さから、ここにいていいという確かな拠り所を求めているだけのようだ。

「わかった。ルイス様から許可が下りれば、昼過ぎにでも調理場へ案内させよう」

「あ、ありがとうございます」

「すまぬが、それまではこの部屋から出ないように。何か用があれば、部屋の外に立っている騎士に伝えてくれ。ライラを呼んでもらうといい」

それだけ言い残すと、ユーリの部屋を後にした。












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