そしてまた、桜はさきほこる
暑い。暑すぎる。


なぜ廊下にもクーラーを設置してくれないのか。少しの移動時間でも暑さで汗が止まらない。


これでもまだ、6月というのだから信じられない。


俺は、突き当たりにある『生徒会室』と書かれた教室のドアを開ける。


天国のような冷たい風を一身に浴びる。涼しい。


もうしばらくはここから出たくない・・・。


「おお、中西、遅かったじゃないか」


「すいません、ちょっとホームルームが長引いてしまいまして」


生徒会の顧問の藤田先生だ。


俺は、この藤田先生に呼ばれて、放課後生徒会室にやってきた。


「それで早速呼び出した用件についてなんだが・・・、おめでとう、君の生徒会長の就任が決定したよ」


「あ、ありがとうございます!」
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