じれったい恋愛…~運命の人に気づくまで~

*どうしたらいいの……*



ある日、ひとりで帰っていると知らない男の人が自転車に乗って話しかけてきた。

年齢は私たちと変わらないくらいなのかな。


『こんにちは!

S高生だよね?実は俺もなんだ』


『え?そうなんですか?
何年生ですか?』


『今3年』


『え?そうなんですか?』

(じゃあ、水谷先輩と同級生ってことだよね?)



『君はそのネクタイの色だと2年だよね?』


『はい』


『俺の事、知らない?』


『すみません、知らないです…』


『そっか、そうだよね。
俺ほとんど学校行ってないもんなぁ』


『え?そうなんですか?
ちゃんと行かないと卒業出来なくなっちゃいますよ!』


『そうなんだよね。今もけっこうヤバイくらいなんだよね。
だから、もう辞めようかなとか思ったりして…』


『事情はよくわかりませんけど、高校は卒業した方がいいんじゃないですか?』


『やっぱ!そう思うよね』



うんうん!と深く何度も頷いた。

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