一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「そうじゃなくて、私も実花子ちゃんみたいに、自分を高めてくれるような人に巡り合いたいよ」
テーブルに運ばれてきたサラダをつつきながら、千沙は溜息交じりにしみじみ呟いた。
ただ、これだけはどうしても変わらないというものもある。それが食欲だ。
コーンスープにタコサラダ、メインにはホットカツサンドとアボカドバーガー。デザートにはマンゴーパフェとコーヒー。ここの店員も慣れたから、テーブルから溢れんばかりの料理を並べても驚かれなくなった。
それを片っ端から片づけていく気持ちよさ。空腹が満たされたときの幸せ。こればかりは、拓海と正真正銘の恋人同士になっても変わらなかった。