いつか、さくらを片手に君に逢いに行くその日まで…
夢を見た…花畑のない暗闇で私は泣いていたのだ…怖い…怖い。私は
「ガバッ!!!」
っと、起き上がった。
そこは学校の保健室だった。隣で座ったままあの男の子が寝ている。時計を見るともう5時をすぎているのだ。

とりあえず、保健の先生を呼ぶことにした。
保健の先生から、ここへ来るまでの話を聞いた。どうやら私は捻挫をした上に熱まで出してしまったらしい。
私は男の子にお礼を言うために、男の子を起こした。

「あの…起きてください。もう5時過ぎですよ?」

男の子は…
「ん〜?」
と言いながら起きた…と思うといきなり、

「あのっお名前、教えてください!」

私は思わず

「ん?」
と声を出してしまった。起きてそうそう何を言い出すのかと思いきやとんでもない事をいい出すのだから…。

「いやっだから、お名前!!!あっ 俺は、山下奏。」

あっ私も言わなくちゃ…

「私の名前は、犬井 さくらです!!! あのっさっきはありがとうございました。」

私は、お礼を言ったあとすぐさま保健室を走って出た。まだ頭が痛い…フラフラする。だけどそれが、これは夢じゃない…と、語ってくれているように感じた。
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