極甘ストロベリィ

そんな堤くんの後ろ姿を見ながら、ふと今の状況を深く考えてしまった。


………今って、2人っきり?


そう。

啓太さんが出て行ったことで、この家の中には私と堤くんしかいなくなってしまったのだ。


そう考えてしまうと、いろいろ想像が膨らんでしまうのは仕方のないこと。


膨らみすぎて、頭の中がパンクしてしまいそう。




「2人っきりって……どうしよ…」



「佳世ちゃーん、オレンジジュースでいい?」



「えっ、あ、ははははいっ」




ひとり、アワアワしだしたところに声をかけられ、すごくどもってしまった。


やばい、緊張してきた……っ。

多分さっきどもったことで堤くんにも私の緊張が伝わってるはず。

か、帰りたい………


そうこう考えるうちに両手にグラスを持った堤くんが台所から出てきた。




「お菓子探したんだけど、何もなかったよ。ごめんね~」



「あ、や、全然!!!?」




そんなことより今はこの状況をなんとかして……!!

とりあえず俯きながら、ギュッと自分の手を握った。

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