おいかけっこ【完】
「ああ言ったのだって、少しは多美に嫉妬して欲しかったからだ。でも、多美は俺のこと本当に何とも思ってないんだよな」
「…………」
嫉妬だってちゃんとしてるよ。
何とも思ってないなんて、そんなこと本当はないんだよ。
「でも、俺はどうしても多美のことが一番に気になっちゃうんだよ。しつこい男でゴメン。もう、これっきりにするから」
悠唯が去ろうとパイプ椅子から立ち上がろうとすると、私は悠唯の服の裾を掴んだ。