君はロックなんか聴かない
オレンジジュースの歌
コンビニのレジを並ぶ、毎日買ってるオレンジジュースを買う為だ。何本目だろう、朝日にキラキラと輝くオレンジ色美しい。
この日差しだ、水分補給はこまめにしていく必要がある。ここのコンビニは学校が近いのもあって朝のこの時間は同じ制服の人たちが大半をしめる、みんな何を買っているんだろう、きっとそれぞれ決まったルーティンがあるのだろう不思議な感覚だ。何か音楽に繋がる気がした。
ヒントはそこら中に落ちている。暗闇に落ちている果実のようにキラキラと、私はそれを拾い集める、そしてそれをテーブルに並べる。そんな感覚。私は音楽人ぶってその光景を眺めていた。
「おはよう」

「おはよう」
いつもと同じクラスだ。しかし窓は全開、気温は高まるばかりだ。扇風機では事足りないエアコンが欲しい。
教室の中は色んな制汗スプレーの匂いでごった返している。いい香りとは思えないが私も付けているから人のことは言えない。
手で顎元を仰ぐ。涼しくはない。気持ちの問題だ。
「暑いね」

「うん、めっちゃ暑い」

「来年からエアコンつくらしいよ」

「え、嘘、今年は?」

「今年は無しだね」

「えー」

えみちゃんはノートで私を仰ぐ、涼しい。

「おはようございます」

先生が来る。スーツが暑そうだ。今日も今日が始まる。


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