異世界もふもふ保育園へようこそ!


 「これも実現したら可愛らしいだろうな。どこかにはこのまま建ててみるかな」

 王様、なかなかですね。にこやかに宣言されて嫌と言えない雰囲気に持ってくのは立場から上手いと思う。
 ここで、嫌と言えたらつわものだね……。

 「ちょっとカラフル過ぎるとは思いますので、そこは控えめのほうが良いかもしれません」

 私のささやかな抵抗も一笑して流してしまう。
 うん、良い性格だわ。一国の主はやっぱり強い、いろんな意味で……。

 「これはこれでいいだろう? 王都の保育園はこれで作ろう」

 一国の一番の首都にこれ作りますか? まぁ、王様が良いって言うならそれでいいですよ。
 もう、止めません……。

 「陛下、確かに可愛らしいですが我が国の塗料は子どもが舐めてしまうといささか危険です。大丈夫な色は限られますので、少し華やかさには欠けるかもしれませんが最大限努力いたしましょう」
 
 ミケーレと呼ばれていたスラリとした体躯の眼鏡イケメンがそう言う。
 どうやら、豹っぽい感じで流し目の美丈夫。
 ちょっと取っつきにくい雰囲気を出しているが陛下には、しっかりとした態度の忠臣といった感じだ。

 「外での遊び場を見学しても?」

 そう声をかけてきたのはダンディなダムド国王に似た容姿だが、それより雰囲気柔らかな好青年だ。
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