【完】溺愛したいのは、キミだけ。
だけど、翠くんの家に行った日のことを思いだすと、今でもドキドキしてしまう。


あの日以来、ますます彼のことを意識するようになってしまった自分がいて。


なんだかもう頭の中、翠くんのことでいっぱいだよ……。


すると、グラウンドの前を通りかかったところで、美羽が声をあげた。


「あっ。サッカー部、みんないる~! 今から練習始まるとこかな」


言われて顔を向けると、グラウンドのサッカーコートには練習着姿のサッカー部員がたくさんいて、それぞれ輪になって話したり、準備運動をしていたりするのが見える。


「そうだ私、ちょっと颯希に用あるからよっていい?」


「うん」


「颯希ー!」


颯希くんの姿を見つけた途端、駆け寄っていく美羽。


ほんと、相変わらず仲がいいなぁ。翠くんもいるかな……。


すると、目立つ彼の姿はすぐに見つかって。


こうやって遠目で見てもスタイルが良くてイケメンなのがわかるからすごい。


練習着姿もカッコいいなぁ。


なんて思いながらボーっと翠くんのことを見つめていたら、その時一人の女の子が彼の元へと駆け寄ってくるのが見えた。


あれ? あの子はマネージャーかな?



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