平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
『別に、あってもなくても一緒』

地面に刻む音が聞こえたリズは、それを目に留めて「うっ」と言葉を詰まらせた。

「確かにそうだけど……」

圧倒的な力の差は否めない。

相変わらず引きずられている自分……そう思い返して項垂れたリズは、ハタと我に返った。いや、そもそもカルロが引っ張るのが問題なのだ。

するとガリガリとまたしても音が聞こえた。

『何故、首輪にこだわる?』

目を向けてみると、書き終わったカルロがじっとこちらを見ていた。

その瞳は、小屋に降り注ぐ日差しで、まるで大自然が生み出した神秘みたいな紫色を映えさせていた。とても美しい目だ。

ふと、リズは最近、落ち着いた目をよく見ていることに気付いた。だから自分も怯えずに接せているというか、カルロだったら大丈夫、と信頼して教育にあたれているというか……?

元から賢い獣で、理由もなく睨み付けてくるなんてない。初めて意思の疎通が出来た時から、自分がそう感じているともリズは気付かないまま首を捻る。

「だって、あなた達はいつだって自由でしょう?」

考えてもよく分からなくて、首輪の件へと意識を戻した。
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