君とみたあの夏の流星群。

「うん、見てみて!」


「あっ、私の好きな猫のキャラクターのブランケットだ!」


「星祈、その猫のキャラクター好きだって言ってたでしょ?だから、一之瀬と買いに行ったの!」


ブランケットはふわふわで触り心地はバツグン。


病室は暖房で暖かいけど、さすがに廊下までは暖房が入ってないから院内を歩く時に、羽織れるものがあるのは嬉しい。


「2人ともありがとう!」


「どーいたしまして!」

「七瀬さんが喜んでくれたなら良かった!」



「んじゃ、次は、俺だな。はい、七瀬。誕生日おめでとう」


照れくさそうに結城くんからは、四角い包装紙に包まれたものを渡されて、中を開けてみる。


「これって、ブックカバー?」


「そ。ブックカバーならかさばらねぇし、使いやすいし。あとほら、病院だと出来ることも限られてるだろ?でも、本くらいなら読めるんじゃねぇーのかと思って」


たしかに、病院だとずっとスマホを操作出来るわけでもないし、暇を持て余すことが多い。


よしっ!


たしか、病院内に図書室があったと思うから、今度行って本を借りてこよう。

< 317 / 349 >

この作品をシェア

pagetop