好きって言わせるから。






規則正しい寝息をたてて俺の肩で眠る心桜。




「なんで心桜に嫌いなんて言ったのよ」




水越の言葉に俺はなんも答えなかった。





たぶん黒瀬への嫉妬と心桜が嘘をついたことに怒りが芽生えてきて気づけば思ってもない言葉を心桜に言ってた。




授業をさぼってまで何をしていたのか。




心桜は黒瀬のことは好きじゃなくて、むしろ嫌いなのだと勝手に勘違いしてた。




けど心桜に言った言葉はあまりにも重くてあれから心桜にどう接すればいいのかも分からない。



この怒りと嫉妬も消えないし。



本当のことなんか知りたくない。



だからずっと避けてきた。



目もできる限り合わせないようにしてた。


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