好きって言わせるから。
不機嫌な彼



「あ、心桜! これもお願い!」


「あ、うん!」



今日は初めてのバイトの日。



夕方の5時から夜の9時まで仕事することになっている。



花穂に頼まれ飲み物をお客さんのほうへ運ぶと…



「お待たせいたしました。カフェラテでございます…って、千隼くん⁉」



目の前にはニコニコとした表情をしてながら私を見る千隼くん。



テーブルの上にはいくつかの教科書とペンが散らばっていていて勉強しているようだった。



それにこの前会った時とは全然違う人みたい…



制服をびしっと着て眼鏡もかけている。



チャラそうな人じゃなくて今は優等生みたいな雰囲気。


けど中身は変わってなかったみたいで…



「やっほ~心桜ちゃん!」


「あ、うんっ…、千隼くんはここで勉強してるの…?」



バイトを辞めたと言っていたから今日はこのお店のお客さんとして来ているんだろうけど…



気になって聞いてみれば…


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