蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】

私は勇気を出すと足を速め、蓮人兄さまに追いつくと蓮人兄さまを見上げた。

「迎えにきてくれてありがとうございます」
久し振りに真っすぐに見つめた私に、蓮人兄さまが驚いた表情を見せた。

「それは……」
「預かってる責任なのは解ってます。でも、政略結婚でも私は蓮人兄さまと仲良くやりたいです」
これが私の本音だ。一度でいいからずっと昔から大好きな人と幸せな時間を過ごしたい。

そうすれば、この契約が終わりを告げたとき、その思い出だけでこれから過ごしていける気がした。

「鏡花……」
初めてかもしれない蓮人兄さまのその表情は、少し揺れている気がした。

迎えにきてくれた蓮人兄さまの車の助手席に座るのは初めてで、ドキドキしてしまう。
しかし、ゆったりとした座席のシートは座り心地がとてもよくて、思考を奪っていく。

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