トップリーガーの恋~おまえの心にトライする~
「澪さんは、病院の近くの社宅ですよね?」

「そうだよ」

病院の近くには、看護師や若手医師が住むワンルームマンションが社宅として用意されている。

「理桜ちゃんは、実家だったっけ?」

「そうです。病院から二駅なので近くて便利だし、実家だと楽できちゃうので」

「澪さん、実家遠いんでしたっけ?」

「…。」あまり話したくなさそうな澪。

「すみません。聞いたらダメでした?」

「ううん。あまり聞いても楽しい話じゃないわよ?」と前置きする。

澪の話に興味津々の理桜は首を縦に振る。

「私の実家と呼べる家は、祖父母の家なの。病院から30分位の所で通えなくはないんだけど、歳もいってるから負担を掛けたくないの。でも、家を出た1番の理由は母の事があったからね」

「??」澪の家族の話は初めてだ。

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