わたしにしか見えない君に、恋をした。
「行くか」

流奈は他の奴の手を求めている。その手が求めているのは俺じゃない。

俺はグッと自分の拳を痛いぐらいに握りしめた。

カフェに入ると流奈は落ち着きを取り戻したようだ。

キラキラと目を輝かせながら店内に視線を走らせている。

「すごいお洒落だね。コーヒーの良い匂いもするし。湊もかいでみる?」

流奈はテーブルの上の俺の手をギュッと握った。

突然のことに固まる俺の鼻先にコーヒーカップを持ってくる流奈。
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