復讐の華

「皆んなが居るところで話すから」


復讐の相手というのは、美穂も例外ではない。


この状況で自分だけその話を聞くのもおかしいと思ったのか、不満そうだけど私の返事に美穂は黙った。


「私、ちょっと様子見てくるね」


「え、ハナ!?」


背中に向かって叫ばれる、私を止める声をガチャリと閉めたドアで無視をした。


廊下から1階を見下ろす。


ホール全体に散らばった男たちが激しくぶつかり合っていた。


來たち幹部は他のメンバーのサポートに入り、実力が足りない人たちをカバーしながら戦う。


それでも、そこらかしこに地面に倒れている水憐のメンバーがいた。


相手は紘斗を入れてもたったの5人。


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