復讐の華

そんなの、飛鳥に対する最大の裏切りだ。


1人で死んでいったあの子を私だけは裏切る訳にはいかない。


そんな、使命感に近い思いと、踏み潰した筈なのに大きくなっていく許し難い思いが対極から私を引っ張り、引きちぎられそうだった。


逃げ込んだのはお決まりのLL教室。


離れた場所から私と美穂の一部始終を見ていた美波が遅れて入ってくる。


「水憐の様子が変だと思ってたけど、何があったの?」


まだ何も知らない美波。私が此処に来た目的も、飛鳥の裏でしていたことも。


飛鳥の唯一の友達であったかもしれない美波。


あの子は、どうして私にも美波にも何も言わずに死を選んだのだろう。


< 276 / 312 >

この作品をシェア

pagetop