普結くんは、桃にイジワル。





「鳴海くんは大丈夫だったの?」

「あ、うん!
寝たらだいぶ良くなったみたい」

「鳴海…
あ、あの男の子?あの子も昨日保健室いたの?」

「熱出したらしくて、保健室来てたの。
一緒に寝てた」


突然リンゴジュースを噴き出した普結くん。
果汁の甘い香りが広がった。


「あ、あんた、
一緒に寝てたって…一緒に…?」

「…一緒に…

あ、違うよ?!!そういう意味じゃなくて!
ベッドは違うベッドで寝てたしカーテンもちゃんと閉めてたから!」

「一緒に寝てたって…言い方…」


ニヤニヤするリエちゃんに慌てて訂正するけど、訂正すれば訂正するほどドツボにハマってる気がする。


「……きも。」

「は?」

「きもいなあ」


慌てるあたしをぶった切るような低い声が隣から聞こえた。


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