イジメ返し―新たな復讐―

小学校でも中学校でもわたしはカスミちゃんからイジメの対象にされていた。

気にくわないとあれこれ嫌がらせやちょっとした暴力を受けたこともある。

でも、それは一過性のものだったしカスミちゃんの機嫌次第でましな日もあった。

今日のようにカスミちゃんを怒らせたこともなかった。

「わたし……これからどうしたらいいの……」

トイレの床の上で涙を流す。まだ6月だ。夏休みまでまだしばらくある。

あと1か月以上、わたしはカスミちゃんからの攻撃に耐えられるだろうか。

いや、夏休みになればカスミちゃんから逃れられるなんてそんなのは甘い考えだ。

カスミちゃんにとって夏休みなんて、わたしをイジメる上で関係がないだろう。

これから先……ずっと?ずっとわたしはカスミちゃんにイジメられ続けるの……?

絶望が全身を包み込み、わたしはその場からしばらく立ち上がることができなかった。

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