ワタシはロボット 第5話
だって、人に突き放されるのが辛すぎて、泣いた。






だって、来てくれると思わなかったから、声が出なかった。






…って、あれ、ワタシ、いつからこんなに弱くなったんだろ。







「ワタシ、怖かったんです。…伊織サマに離れていかれるのが」






正直に打ち明けると、伊織サマは目を見開いてから動揺するように目を泳がせた。






「…は、っ?」






「…弱くなりました。ロボットとしては、性能が落ちたとでも言うべきでしょうか。前は、働かせていただいているだけで幸せを感じられていた気がしますのに」






「……」







「…、だめ、ですよね。ワタシ、廃棄場行きですか?」






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