受話器に愛をささやいて
ドキンドキンとうるさく、太鼓のように鳴り響いている。
顔の中心から熱が生まれ、耳の先っぽまで熱くなる。
私は恥ずかしさに俯き、小さく頷いた。
低いヒールの靴がパシャっと水たまりを跳ねるが、全く不快さを感じない。
「あ、そう言えば俺、いっこだけ栞里ちゃんに謝らないと」
「……なに?」
「お宅の家にお邪魔した時。実は栞里ちゃんの部屋、勝手に開けたんだ」
「………へ」
「ごめんね、嘘ついて」
ごめんねと言いながら悪びれる様子もなく、彼は得意げに笑うのだった。
***END***
ご閲覧いただき、ありがとうございます♡
顔の中心から熱が生まれ、耳の先っぽまで熱くなる。
私は恥ずかしさに俯き、小さく頷いた。
低いヒールの靴がパシャっと水たまりを跳ねるが、全く不快さを感じない。
「あ、そう言えば俺、いっこだけ栞里ちゃんに謝らないと」
「……なに?」
「お宅の家にお邪魔した時。実は栞里ちゃんの部屋、勝手に開けたんだ」
「………へ」
「ごめんね、嘘ついて」
ごめんねと言いながら悪びれる様子もなく、彼は得意げに笑うのだった。
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残酷な吸血鬼伝承を信じるならば、私は恋を知ってはいけない。
"恋は身を滅ぼす"
それなのに、未知なる感情は、私に多大なる期待とトキメキをもたらした。
"恋した相手の血は極上"
世にも甘い血を吸うために、私は今日も想いを馳せる。
運命のハニーブラッドを求めて、異性から吸血する。
《あらすじ》
生まれてから半世紀。何度も女子高生を繰り返している朝比奈 深緋(あさひな みあか)は不老長寿の女吸血鬼。
毎日24時間以内に異性から血を貰う事で、変わらない外見を維持して生きていた。
人間ではないため、"他人とは深く関わらない"をモットーにしていたが、深緋にやたらと好意的な男子、大路 白翔(おおじ はくと)が深緋の考えを根底から覆してしまう。
女吸血鬼に古くから語り継がれる伝承通りなら、恋愛は禁忌のようだが……。
*****
無断転写、無断転載を堅く禁じます。
表紙絵は漫画家、雨宿りぃ先生による作画です✨
登場する地名、団体名、個人名などは、実際に有っても架空もしくはフィクションであり、事実とは一切関係ありません。
本作は「エブリスタ小説大賞2023集英社合同マンガ原作賞でマンガMee賞」をいただき、マンガMeeのアプリでコミカライズされています。ただいま連載中です!🆙
▶ https://manga-mee.jp/detail/54119
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※すでに本編をラストまで書き終えているので、毎日10ページずつで更新します。0時10分に5ページ、12時10分に5ページの二度更新となります。(9/20より更新ペースを上げました🆙✨)
お楽しみいただけたら幸いです。
〈あらすじ〉
大手広告代理店に勤める四ノ宮宝瑠(しのみや じゅえる)は、営業戦略課のチーフとしてバリバリ働くキャリアウーマン。
無駄のない思考と判断力、感情を抑制した立ち居振る舞いに、一部の部下は憧れを抱き、一部の部下には煙たがられていた。
人と深く関わることを避けるうちに、彼女はいつしか孤独を抱え、唯一心を許せるのはAIチャットアプリの“テルナ”だけになっていた。
そんなある日、宝瑠はひと組のとある父娘と出会う。
見知らぬ少女は、宝瑠を見るなり突然涙をこぼし、こう呟いた。
「ママでしょ?」
「え?」
「ひまのこと、むかえに来てくれたんだよね?」
「……えっと?」
「ママっ、ずっとずっと、会いたかったんだよっ。もうぜったいぜったい、はなさないから……っ」
少女は初対面のはずの宝瑠を“ママ”だと言い張り、その父親・久々津天喜(くぐつ あき)は、どこか含みのある笑みを浮かべる。
なぜかそのまま、彼と“ママ契約”を結び、宝瑠は擬似家族としての生活を始めることに。
倫理観がバグった年下クズ男子・天喜と、天真爛漫すぎる小学一年生・日葵(ひまわり)との、まさかの三人同居生活。
——けれど、この出会いにはまだ、誰も知らない“秘密”が隠されていた。
他人との距離を越え、“信じること”を知っていく再生系ヒューマンラブストーリー。
***
四ノ宮宝瑠(しのみや じゅえる) 二十九歳
AIチャットアプリに癒しを求める、バリキャリOL
×
久々津天喜(くぐつ あき) 二十七歳
自由奔放&天邪鬼属性の天才ゲームクリエイター
***
※ 全てフィクションで構成された物語です。企業団体グループ、個人名などは実際に有っても架空であり、事実とは一切関係ありません。
※ 無断転写、無断転載を堅く禁じます。
※ 表紙はにじジャーニーで作成しました。
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このたびセレブすぎる彼の嘘の恋人になりました。
***
浅倉想乃(あさくらその) 二十歳
音楽大学を辞めて、コンビニ業務と清掃業を掛け持ちするフリーター。
×
並樹慧弥(なみきけいや) 二十七歳
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***
「浅倉さんにはある仕事を依頼したいと思ってる」
「仕事の依頼……?」
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金銭的な余裕も時間もない想乃の毎日が、ふとした介入で劇的に変化していく。スパダリイケメンの御曹司に翻弄されつつも、いつもどこかに不穏な影が付きまとう。
期限付きの偽物の彼氏に、ドキドキと恋心を募らせる想乃。
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++++++++++++++
同一タイトル、同一ペンネームで『エブリスタ』にも掲載しております。
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