わかりきったことだけを、







「まじで、もー、めっちゃ好きなの洸太のこと!」

「え」

「すっごい好き。はあ、もーどうしよ?好きなんだけど」

「え、ちょ、弥生」

「動揺してんの?あたしの本気なめないでよ」

「いやいやいや……」




どう考えても、こんなタイミングでする会話じゃなかった。ちょっと反省。

動揺して 顔を赤く染める洸太の手を引いて コンビニまでの道のりを歩く。




「カステラ売ってるかなー」

「切り替え早すぎか。俺はまだお前の愛の言葉の余韻に浸ってるとこだった」

「そういうのは声に出さないでくれる?ホント洸太って残念」

「残念とか言うな。どうせ俺は志葉にはなれない」

「志葉くんも結構残念なとこあるってゆらのちゃんから聞いたことあるよ」

「その話詳しく」

「弱み握ろうとしないの!」




ーーそれは、日曜日の昼下がり。



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