直球すぎです、成瀬くん
体育祭は無事に終わった。
結果は、惜しくも総合2位。
優勝を目指していた男子を中心にすごく悔しがっていたけれど、体育祭が終わるとクラスの仲がグッとよくなる。
教室の雰囲気も何となく明るくなった気がするから、体育祭って不思議だ。
「柚〜百叶〜!」
「久しぶりにお昼一緒に食べない?」
ある日の昼休み、いつも通り百叶とお昼を食べようとしたら、教室のドアから明るい声が飛んできた。
「まりな、玲可…!」
「やっほ〜!今日天気いいし中庭行かない?」
まりなちゃんの一言で、久しぶりの4人で中庭へ向かった。
中庭に着くと、数カ所に置いてあるベンチにはちらほらと生徒が座っていた。
その中の1つにみんなで座ると、さっそくテーブルにお弁当を広げたまりなちゃんが口を開いた。
「どう?新しいクラスは」
「体育祭終わってから一気に仲良くなった感じするよね、柚」
「うん…!」
「やっぱりそうか〜あたしのクラスもそんな感じ!」
大きな卵焼きを一口で頬張ったまりなちゃんは、隣に座る玲可ちゃんに目を向けた。
「で、玲可んとこはどうなの?」
「…うちのクラスはもう宮城くん帝国?みたいな…もう男子も女子もみんな宮城くん大好きみたいな」
「やっぱりねえ〜」
玲可ちゃんの言葉を聞いたまりなちゃんは大きく頷いた。
「そりゃそうだよ、あのお顔にあの人当たりのよさ…みんな好きに決まってるよ…!」
いいなああたしも同じクラスがよかった、とまりなちゃんは頬を膨らませた。
「…あ、玲可ちゃん」
「ん?どした柚」
「宮城くん、いつもお昼どこかに行ってる…?」
「…いや、基本いつも教室にいて男子としゃべってるよ」
……じゃあ、本当に成瀬くんは宮城くんとお昼一緒じゃないんだ…いつもどうしてるんだろう……?
「…柚がそんなこと聞くなんて珍しい」
「確かに!何かあったの!?」
私が何気なく質問したことで、目の前のまりなちゃんと玲可ちゃんが私の顔を覗き込んだ。
「…え、いや…!何もないよ…!」
必死で顔の前で手を振る。
……そうだよね、私がいきなりそんなこと聞くなんて不自然だったよね………