直球すぎです、成瀬くん
え、え…………な、に、これ………
強く抱き締められてより近くなった成瀬くんとの距離に、私の呼吸はどんどん浅くなる。
息が……上手く吸えない…………
「………あ、の…成瀬、くん…」
〝苦しい〟と言いかけたところで、僅かに体を離した成瀬くんは、じ、と私を見下ろした。
今までにない距離に、私の顔はさらに熱を持つ。
「っ、」
次の瞬間、私は思わず目をぎゅっと瞑った。
成瀬くんの、真っ直ぐに私を捉えた瞳が近づいてきて、私の前髪に成瀬くんの前髪が触れた。
それを理解した瞬間、私は思わず目を瞑った。
「……っくそ、」
「………」
しかしその数秒後、成瀬くんは自身の額を私の額にこつん、とぶつけると、絞り出したような声で呟いた。
そっと目を開けると、目の前には、さっきよりも近くに成瀬くんの顔があって、私はまた一瞬呼吸を忘れた。
「……あ、の…」
「…あー悪い」
目を閉じたまま、成瀬くんはばっと私から離れると、私に背を向けた。
俯いて大きく息を吐くと、自身の髪をがしがしと触り、そのまま天井を見上げた。
………成瀬くん………?
今起こった突然のことに驚きつつも、成瀬くんの様子が何だかおかしくて、私の心臓はまた大きく脈を打った。
……今日の成瀬くん、何かヘン………


