塩対応彼氏の恋愛事情。
Episode4*

過去の懺悔



「…莉茉───」


言われた病室に入ると、そこには遊佐が居た。


遊佐は俺に気づき、近づいてくる。そして……



「遊佐さん!やめてください!」


俺をぶん殴った。
それは怒りがこもっていて、流石に痛い。



「…離してあげてください。」

遊佐を取り押さえる看護師さんにそう言うと、遊佐は離された途端俺の胸ぐらを掴みに来た。





「アンタ、何やってんすか…」


それは心底呆れたような声で。
それも仕方ない。全て受け入れるしか、今は出来ない。




「…ごめん。」

「俺に謝罪なんかいらない。…でもアンタ、本当に謝るべき人に謝ったんですか?」



謝るどころか俺は、何も言えなかったよ。


信じることも、何もかも出来なかった。








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