煌めいて初恋
序章 始まりの季節
この恋はきっと、世界一美しい。


四月。



散りかけの桜色の花びらを、長い黒髪に舞わせながら、走る。


今にも猪が出てきそうなくらい、険しい山道を汗だくになりながら、必死でかけていく。

やっと着いた山頂には、大きな校庭が広がる中学校。
響く予鈴。
微かに漏れる明るい笑い声。



ひときわ輝く青い春。
その中に、私も入っていく。






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