黙って俺を好きになれ
「・・・・・・自分の意思で家を継ぐと決めたんですか」
気が付いたらそう訊ねていた。生き方を迷っている風には見えない。でもあの頃のあなたは。
「帰るのが嫌だって言ってずっと図書室にいましたよね・・・」
「そんなこともあったな」
「“俺の人生を勝手に決めるな”って。・・・口癖でした」
「・・・青臭いガキだったからな」
仄かに笑う。
「そのお陰でお前に会えたんだ、悪くない」
先輩の顔がどんどん近付いてきて。避けられずに思わず目を瞑った。
唇に温かな吐息が押し当てられた感触。どうしていいか分からずに体を竦ませる。
「・・・大丈夫だ、口を開けてみろ」
なにが大丈夫なのか惑いながらも言われるまま。
その途端、唇を割って入り込んできたモノにただただ翻弄される。
生まれて初めて。自分の口の中に別の人の舌が混ざり合っている。
私の舌を追いかけてなぞり、絡みついてくる。
反射的に顔を捩ろうとして頭の後ろを大きな掌に捕らえられた。
動けなくてもっと深く入り込まれる。・・・掻き回される。
離れたかと思うと息継ぎをする間もなく、また。
次第に頭の芯が痺れてきて。奥底からなにかが押し上げられてくる。
舌先を責められるたび全身が粟立って仕方なくなる。
我慢できなくなって、くぐもった声が漏れる。
「・・・っ、ん・・・ッ・・・」
そうすると先輩はもっと私を押さえ込んで。逃してくれなかった。
気が付いたらそう訊ねていた。生き方を迷っている風には見えない。でもあの頃のあなたは。
「帰るのが嫌だって言ってずっと図書室にいましたよね・・・」
「そんなこともあったな」
「“俺の人生を勝手に決めるな”って。・・・口癖でした」
「・・・青臭いガキだったからな」
仄かに笑う。
「そのお陰でお前に会えたんだ、悪くない」
先輩の顔がどんどん近付いてきて。避けられずに思わず目を瞑った。
唇に温かな吐息が押し当てられた感触。どうしていいか分からずに体を竦ませる。
「・・・大丈夫だ、口を開けてみろ」
なにが大丈夫なのか惑いながらも言われるまま。
その途端、唇を割って入り込んできたモノにただただ翻弄される。
生まれて初めて。自分の口の中に別の人の舌が混ざり合っている。
私の舌を追いかけてなぞり、絡みついてくる。
反射的に顔を捩ろうとして頭の後ろを大きな掌に捕らえられた。
動けなくてもっと深く入り込まれる。・・・掻き回される。
離れたかと思うと息継ぎをする間もなく、また。
次第に頭の芯が痺れてきて。奥底からなにかが押し上げられてくる。
舌先を責められるたび全身が粟立って仕方なくなる。
我慢できなくなって、くぐもった声が漏れる。
「・・・っ、ん・・・ッ・・・」
そうすると先輩はもっと私を押さえ込んで。逃してくれなかった。