こじらせ社長のお気に入り
それから私は、自分の将来についてじっくりと考えてみた。

まず一つ言えることは、自分の生活を自分で築いていかなきゃならないってこと。生活できるだけの給料がもらえる仕事に就く。
当たり前のようだけど、これまでの自分を振り返れば、実家暮らしでアルバイトなんてことにもなりかねない。この目標は確定だ。

それから……
うん。そのためには、武器となる資格が欲しい。なんとなく選んだ文学部では、ボーッとしてたらなんの資格も手にできないまま終わりかねない。だから、自力で頑張らないと。

これはますます恋愛どころじゃないと、勉強一色の生活が始まった。
もともと勉強することは嫌いじゃないし、これまでの成績を振り返れば、できないわけじゃないと思う。

目ぼしい資格をいくつか見つけると、検定日をカレンダーに書き出して、スケジュールを組み立てた。なんとか、3年生のうちにいくつか持っておきたい。

こうして細かく考えていくと、自分の興味のあることが見えてくる上に、スケジュール的に可能なものがはっきしりして、受けられるものが絞られてくる。
目標ができたせいか、前よりも自分が生き生きしているのが実感できた。

< 6 / 223 >

この作品をシェア

pagetop