愛は惜しみなく与う⑥
杏様はどこか決意を固めたような、お顔をしていました。
鈴が生きてるとなった今

復讐よりも、何故こうなったか、真実を知りたいという気持ちが大きくなっているようです。


そうですよね
鈴は生きていたんですもんね

どれほど辛かったでしょうか

その真実を知った時…


泉から話は聞きましたが、ちょうど婚約者と会うとなって、待っているとサトルが来たと。

どれほど動揺したでしょう
その顔を見た時、表すこともできないほどの、憎しみが込み上げてきたことでしょう。

でもその後に…


はぁ


泉がいてくれてよかった。
何をしたかは知りませんが、杏様も落ち着いて話を聞けるくらいまで、精神状態を安定させてくれました。


泉が部屋に来た日のことを杏様に聞くと、何故か顔を赤くして黙れと言ってくるので…


きっと何かしたんでしょうけど……
泉も覚えてないと笑うだけ。


いや、今、こんな事はどうでもいいんですよ。いや、どうでもは良くないですけど!!!


目の前で杏様は皆様の顔を見て、心の底から幸せそうな顔をしています。
< 344 / 430 >

この作品をシェア

pagetop