愛は惜しみなく与う⑥

「大丈夫だと思う。大人しくしてれば。助國さんに頼んできた」

「なぁ、ほんまどうなってんの?なんで志木が鈴に刺されるん?」


このまま断片的に聞いても分からへん

全部教えてもらわないと


「寝ないで平気?」

「このまま寝れるほど、あたし神経図太くないで?」


いったん休憩挟む?と聞く泉に食い気味に答えた。まぁ……どうにかあたしを、いつもの調子にしようとしてくれててんな


その作戦にまんまと引っ掛かったわ


暗い気持ちで支配されてたのに

少し笑みもこぼれた

聞きたくなかったけど、少し前向きに、真実を知るために聞こうと思えた



「ん。じゃあ朝まで喋ろう」

「うん。ありがとう」



ほんまに、泉は泉やな
変わらへん
よかった、来てくれて



「まずは…妹のことから、話そうか。これは志木さんが直接の妹に聞いたこと。俺は正直、杏の妹だろうが、杏を騙して陥れたとしたら、殴ってやろうと思ってた。でも……杏の妹も被害者だ」


そう言ってあたしの知らない鈴のことを、泉は話してくれた


すべては


サトルの仕組んだ罠

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