透明な世界で、ただひとつ。


それから色んなアトラクションに乗った。

コーヒーカップ、バイキング、ゴーカート。
ジェットコースターも何種類も乗った。



ジェットコースターで水に被ったときにハンカチで拭いてくれたり。

迷路の真っ暗なエリアで手を引いてくれたり。

メリーゴーランドでは昇り降りで手を貸してくれたり。



そんな姿に私はいちいち胸を高鳴らせていた。



楽しい時間というのはいつだって過ぎるのがあっという間で、気付けば日が沈み始めていた。

そろそろ帰らなきゃ、周りが見えなくなる。



「瑞希、最後に観覧車乗ろ。」



まあひとつぐらい。

クリスマスの都心だから明るいだろうと考えて堺の誘いにのった。



「はい、手。」



乗り込む時だって、こうやって手を貸してくれる。

堺がこんなにも優しくて、紳士な人だって知れたのは本当に良かった。

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